おのしゅうのブログ

旧タイトル 注釈の多いオノマトペ

匂いの代金

職場近くにワインの工場があります。
今日の帰り道、ワインの芳しい香りがただよってきました。

その匂いだけで何となく良い心持ちになってくるようでした。


ここで、ある小話を思い出しました。
少し調べたところ「においの代金」「うなぎのかぎ賃」などと名前がついているようです。
内容を軽くまとめると、


ケチな男がうなぎやの前で、うなぎの匂いをおかずにご飯を食べる。
          ↓
うなぎやの主人がケチな男に「うなぎの匂い代」を請求する。
          ↓
ケチな男、うなぎやの主人の前でお金をジャラジャラ音を立てる。
ケチな男曰く「匂いの代金なのだから、支払いはお金の音だけでいいだろう」
          ↓
このとんち勝負、ケチな男の勝ちでございます。


前から思っていたのですがこの話は少しおかしいと思います。
「うなぎ」の「匂い」はそれだけで価値のあるものですが、
「お金」の「音」には何の価値もありません。


今日のワインの香りは、私のこの小話への疑問を再認識させるに十分なものでした。