ホルモン焼きを、職場のT木さん・O原さんと食べました。
食べている最中に、ふいにT木さんが
「ああああ」
と、声にならない声を上げました。
彼の指を指す方を見ると、
つやつやと黒い羽根を持ちやたらと生命力の強いおぞましい四文字の名前の昆虫、
いわゆる「あれ」がカサカサと動いていました。
恐怖にうち震えるわたしを尻目に、O原さんが「あれ」を灰皿で叩き潰したのです。
そしてO原さんは、
「サクッという感触でした」
「微妙な弾力もありました」
などと恐ろしい言葉を口にしながら、ホルモン焼きを食べ続けるのでした。
わたしも強い人になりたいです。