おのしゅうのブログ

旧タイトル 注釈の多いオノマトペ

身近に潜む冒険

わたしはいわゆる強度近視なので、普段からコンタクトレンズを目に入れています。


先日お酒をかなり飲んだ際、両目がともに痛みだし
コンタクトレンズを外さざるを得ない状況になりました。
そうなるともう、1m前にいる人が誰だかわからないくらいの視力になってしまうのです。


すでに最寄り駅を通る私鉄は終電を終えていたので、JRの駅から
『泥酔』『深夜』『目が見えない』
の、三重苦を抱えて歩いて帰ることになりました。


そこから恐怖の30分が始まったのです。


深夜なので車通りはそんなに多くはないのですが、
たまに通るクルマはみなそれなりにとばしています。


信号がはっきりと見えません。
何となく赤いとか青いとかはおぼろげにはわかるのですが、
お店の看板やネオンとの区別をつけるのが一苦労です。


何より危なかったのは自転車です。
深夜の自転車は遠慮のないスピードで突っ込んでくるのです。


意識がハッキリしていれば、裸眼でもそこまでの危険はなかったと思うのですが
何せベロベロでしたので、
生々しい『死の恐怖』を感じることができました。


『冒険』という言葉を、
「日常とかけ離れた状況の中で、危険に満ちた体験の中に身を置くこと」
と定義するならば、
それは、特に「ユーコン川」「釧路川」「ヒマラヤ」「ヒマラヤマ」「芦ノ湖
などまでいかずとも、


深夜にちょっとお酒を飲んでコンタクトを外して街を歩けば
『冒険』はできるのだな、と痛感した次第です。