おのしゅうのブログ

旧タイトル 注釈の多いオノマトペ

神奈川縦断 徒歩の旅  第3夜

   ●これまでのあらすじ
     『神奈川縦断』という企画を掲げ、
     「町田駅」から「江ノ島」を目指して歩いていたわたしは
      境川沿いの道を離れ、国道246号を『泉の森』に向かって進むのでした。


国道246号を歩いていきます。
この日はとても天気が良く、遠くの山並みがキレイでした。

おそらく「大山」とその仲間たちだと思います。(たぶんです)


そして小田急線の線路をくぐり抜けます。

今回の徒歩旅行の道のりを、この小田急線の駅で言うと、
「町田」「相模大野」「東林間」「中央林間」「南林間」「鶴間」「大和」
「桜ヶ丘」「高座渋谷」「長後」「湘南台」「六会日大前」「善行」「藤沢本町」
「藤沢」「本鵠沼」「鵠沼海岸」「片瀬江ノ島
の全18駅分に相当します。
運賃にすると360円です。
町田駅」から「片瀬江ノ島駅」まで、電車を使うと40分程度なのですが、
これが徒歩だと歩き始めて3時間を過ぎても、全行程の1/3にも達していないのです。
文明というものの偉大さを感じます。


線路を越えてまもなく『泉の森』(引地川の源流がある自然公園)に到着しました。
「泉の森」の入り口です。こう見るとなかなか趣があります。


しかし、この「入り口地点」で後ろを振り返ってみると以下のような風景が広がっています。
[ ]
もう少し何とかならなかったのでしょうか。
家族連れが、この入り口(もちろん他にも入り口はたくさんあるようですが)から入る際、
「パパー、これなんのタテモノなのー?」
と子供にスルドイ質問をされたらなんと答えれば良いのでしょうか。


この「やたらとピンクな宿」の前を通ったとき、ちょうど中から車が出てきて(確かTOYOTAのbB)
なんとなくボケーッとそれを眺めてしまっていたら、
けたたましくクラクションを鳴らされた上、
運転手がわたしをにらみながら、さも不愉快そうにエンジンを激しくブォンブォン吹かして行ってしまいました。
「おのれ、無礼な奴!!!」
と、一瞬『ユルセナイ!』との心持ちになりましたが、
冷静になって考えてみると、どちらかというと無礼だったのはわたしの方だったので、
なんとなく『ヤルセナイ』という思いを抱えながら『泉の森』に入って行くことになりました。


『泉の森』はキレイに整備されていて、なかなかに賑わっていました。
吊り橋が架かっていて

水車まであります


明るく平和な家族連れや、年配集団のウォーキング愛好会風、また中学生ぐらいの純朴カップルなどが
メインのユーザーとなっており、
わたしのような、「暗い顔をした20代後半男性おひとり様」
というのはこの場にそぐわないことこの上ないのでした。


公園を行き交うひとが、なんだかわたしに対し訝しむような視線を向けているような気がします。
(実際には「気にも留めていない」というのが正しいのでしょうが、
 わたしは自意識過剰の上、被害者意識がとても強いのです。)
なんだか非常に不本意な気持ちになり、
「いや、別にわたしは無目的にうろついているのではなく、『神奈川縦断』という壮大な企画の遂行のために町田から歩いてきたのです。これからも江ノ島まで歩くのです」
と、説明と弁解をして回ろうかとも考えましたが、
そんなことをしたら、それこそ通報されかねないし、
そもそもそんなに主張して回る程、たいしたことはやっていない、ということに気づき
思いとどまることができました。危うかったです。


引地川の水源。

フェンスに囲まれていて近づくことができないのでなんだか良くわかりません。


ここから流れ出す引地川沿いに歩いて行けば海に出られるはずです。



第4夜に続く。