おのしゅうのブログ

旧タイトル 注釈の多いオノマトペ

神奈川縦断 徒歩の旅  第4夜

    ●ここまでのあらすじ
      『神奈川縦断』という企画を思いつき、町田駅から歩き始めたわたしは
       ついに引地川の水源がある、大和市の『泉の森』に到達したのだった。
       

『泉の森』の内部では、そこそこ清らかな「引地川」ですが、

川の流れは、公園の端っこで一度せき止められており

公園を出ると、まるでどぶ川のように姿をかえてしまいます。
変わり果てた無惨な姿です。


ここから少し進むと、川は『ふれあいの森』という公園の中を通ります。
この『ふれあいの森』はよく整備されていて、川もそれなりの姿に戻ります。

「引地川」復活。
ここからずんずん歩いていけば海に出ることができます。


相鉄の線路を越えていきます。


新幹線の線路を越えたあたりで
わが藤沢市に入ったことになったようです。(市境がよくわからなかった)


このあたりから、風景にメリハリが乏しくなります。
こんなのが延々と続くのです。
[ ]
このあたりで全身が疲労感に包まれはじめ、足が痛くなってきました。



今回の道のりは、おおよそ30km程度なので
歩く速度を時速4kmとすると、全行程はだいたい8時間ぐらいということになります。


普段、山に登ったりもするのですが、そのときも8時間程度は歩きますし
山道はアップダウンも激しい上、場合によっては20kg弱の荷物を背負って登ることもあります。


今回は、歩く時間こそ8時間程度ありますが、
荷物はほぼなく、また道も全くの平坦なので、登山の場合と比べ本来かなり楽なはずなのです。
しかし、なぜか登山の比ではないぐらい疲れるのです。


この原因のひとつとして、
山の場合歩くことが途中で嫌になってしまっても、とにかく最後まで歩ききらないと帰れない、
というのに対し、今回のように町中を歩く場合、飽きちゃったら電車に乗ればお家に帰れる、
というどこか「甘え」のようなものがある、ということが考えられます。
「背水の陣」というと少し大げさですが、
退路を断つというのは、モチベーションを保つ上で必要なことかもしれません。
少し教訓を得たような気がします。


単調な道をだらだらと歩き続け、
「引地川親水公園」に到達しました。
引地川沿いに公園は数あれど、「引地川」の名を冠した公園はこれのみで、
ここはさしずめ、引地川の「フラッグパーク」ということになるのでしょう。
(また勝手に言葉を作ってしまいました)
[ ]
だいぶ日が暮れてきてしまいました。


そういえば、この辺りに近頃「不審者」が出るのだ、との話を思い出しました。


わたしが不審者に襲われることはあまりないでしょうが、
「不審者」という嫌疑をかけられる可能性はおおいにありそうです。


警察の方に、
「こんな時間に何をやっていたんだ!!!」
と問いつめられて、
「いや、神奈川県の縦断を・・・。」
と説明をして、納得していただける自信がまるでありません。
そしてカメラから、「町田駅前や泉の森入り口で撮ったピンクな宿の写真」
などが見つかっては、もうおしまいです。
職務質問に会わずに済んで本当によかったです。



「引地橋」にさしかかった頃、ついに日が暮れてしまいました。

夜の「引地橋」です。(引地川のフラッグブリッジ)


ここから海まではあと2km程、時間にして30分くらいでしょう。ゴールは目前です。


しかしもうこの時点で日は暮れてしまったし足は痛いしおなかは空いたし寒いし
なによりもここからは私の家がとても近いのです。
つまりこれが先ほども申し上げた「甘え」です。


ここが思案のしどころです。


第5夜に続く(ちょっと間が開くと思います)