おのしゅうのブログ

旧タイトル 注釈の多いオノマトペ

神奈川縦断 徒歩の旅  第6夜

     ●これまでの経緯
        今からひと月前、『神奈川縦断』という名目で
        東京都の「町田駅」から、「江ノ島」を目指して歩いたわたし。
        しかし、江ノ島まで後4kmという地点で疲れ果てて、リタイヤしてしまった。
        このままではあまりにカッコワルイので、計画を大幅に拡大・追加することにした。
        
        具体的には、ゴールを『江ノ島』から『城ヶ島』に変更することにより、
       「途中棄権」を「戦略的撤退」と言い換え、2日がかりの企画とした。
        前回のリタイヤポイントの「引地橋」から、
        神奈川県最南端の「城ヶ島」を目指す徒歩旅が再び始まる。
        
        ※赤の矢印が前回(平成22年2月7日)実施分  およそ26km
         青の矢印が今回(平成22年3月14日)追加分  およそ32km



前回の「戦略的撤退」から、一ヶ月以上の時を経て
わたしはまた、この『引地橋』(引地川のフラッグブリッジ)に帰ってきたのです。

ここから川下に向かって歩いていけば、1時間弱で海にでることができます。
風はやや強く、日差しは暖かでした。


この川沿いの道は、ウォーキングをされているかたが目立ちます。
ウォーキング愛好会風の集団がお揃いの帽子で歩いていました。


わたしの少し前を歩いている、オバサマがたが『引地川』の名称について
以下のような会話をされていました。


オバサンA「この川は『ヒキジガワ』(合っている)って名前だっけ?」
オバサンB「違うよ、『ヒジキガワ』(間違ってる)だよ!」
オバサンA「あらそう『ヒジキガワ』(間違ってる)と言うんだねぇ。」


情報の正しさではなく、「声の大きい方」の意見が通ってしまう、
現代社会の構造的問題をかいま見たような気がしました。


  注)『引地川』の名称は、
    「ヒキチカワ」
    「ヒキチガワ」
    「ヒキジガワ」
    「ヒキジカワ」
    等の若干の『発音の揺れ』はあるものの
    『ひじき』はあきらかな誤りです。


昨年末、カヌーを出艇した場所を通り過ぎます。

海はもう間近です。


このあたりは、言ってみれば『地元』で、
かつ、歩き初めなのでまったく疲れてもいません。
そのため、ともすれば
「おだやかな陽気に誘われて、その辺を散歩にきた」
というようなお気楽な気持ちになりがちです。そこを、
「いやいやこれは『神奈川縦断』という壮大な目標のための意義ある歩みなのだ。」
と、自分にいい聞かせながら歩いていきます。


そうこうしているうちに海にでました。

江ノ島」をながめて、なんとなくこれで「ひと仕事終えた」ような心持ちになってしまいましたが
この時点では、まだ全行程の1/10程度しか来ていないのです。
旅はまだはじまったばかりです。



  第7夜に続く