神奈川縦断 徒歩の旅 第8夜
●「城ヶ島」を目指し、国道134号を歩いていくわたし。
「境川」と感動の再開を果たし、旅はまだまだ続く。
江ノ島電鉄(通称えのでん)の「腰越駅」を通り過ぎます。
余談ですが、
『藤沢→鎌倉』
東海道+横須賀線 運賃¥190- 所要時間15~20分
江の電 運賃¥290- 所要時間34分
ちなみに「腰越駅」のあたりの線路はこんな感じです。
「腰越駅」の隣は「鎌倉高校前駅」です。
「鎌倉高校前駅」は関東の駅百選に選ばれた無人駅で、目の前が海です。
「鎌倉高校前駅」にありがちなアングルの写真。
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ここからしばらくは、右手に「海」左手に「江の電」という道を進みます。
かの「新田義貞」が「鎌倉攻め」の際、
海に刀を投げ入れたとの伝承がある『稲村ケ崎』が見えてきました。
「稲村ケ崎」からも「江ノ島」見えます。
「江ノ島」もずいぶん遠くになりました。ここまでそれなりに歩きました。
「稲村ケ崎」も過ぎ去り、歩みを進めていたわたしに
ひとつの分岐点が訪れました。
滑川交差点です。
ゴールの「城ヶ島」に行くためには、ここを直進します。
この時点で午後一時半。
休み無しで歩いても「城ヶ島」到着は、午後7時を過ぎるくらいの見通しです。
しかし、ここを左に曲がると「鶴岡八幡宮」があるのです。
「鶴岡八幡宮」に寄り道すると往復で一時間程度はかかってしまいます。
そのような時間的・体力的余裕はそんなにないのですが、
ご承知のごとく、先日「鶴岡八幡宮」の「大銀杏」が倒れた、とのニュースがありました。
それをちょっと見たくなってしまったのです。
少し考えましたが、一時間程度のロスを覚悟で八幡宮に参拝することにしました。
人ごみを抜け、鶴岡八幡宮に到着しました。
『大銀杏』があった場所は、
柵で閉め出されていて近づくことができず、なんだかよくわかりません。
輪切りのような、かつて「大銀杏」だったものが遠くに見えます。
クレーン車が何かしらの作業を行っていました。
詳しい状況はよくわからないのですが、とにかく
「むかしあった場所に大銀杏がない」
というのは、はっきりとわかりました。
「あるべき場所に、あるべきものがない」というのは寂しいものです。
閉め出しの囲いは、白く覆われており、
「大銀杏そのもの」及びそこで行われている作業を間近で見ることはできません。
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やや不謹慎かもしれませんが、
「スカラー波がどうのこうのと主張し、一時期ちょっとした話題になった団体」
を思い出してしまいました。
違和感と喪失感と疲労感と足の痛みを抱えながら、もときた道に戻ります。
感傷的になっている余裕はないのです。
わたしには目指すべき場所があります。
第9夜に続く